業界動向・トレンド

ラーメン店のオンラインショップ展開、お取り寄せ需要の広がり

ラーメン店のスープや麺をオンラインショップで取り寄せるとき、注文ボタンを押す前に読むべきなのは、返品の条件、送料を含めた価格、届いた後の保存の3点である。返品できるかどうかは、店が広告に何を表示しているかで決まる。冷凍便の送料は配送会社のオプション料金が上乗せされるため、店ごとの表示で総額を確かめる。届いた冷凍品は家庭の冷凍庫で2〜3か月を目安に使い切り、解けたものを冷凍し直さない。

お取り寄せラーメンを注文する前の5つの確認点

  • 返品の可否と条件は、販売ページの表示を読んで確かめる
  • 特約の表示がなければ、受け取りから8日以内に購入者の送料負担で返品できる
  • 送料は店ごとに違う。クール宅急便は宅急便の料金にオプション料金が加わる
  • 冷凍食品の法の保存基準は−15℃以下、協会は−18℃以下を勧めている
  • 家庭の冷凍庫では2〜3か月で使い切り、解けたものは再凍結しない

注文画面で読む項目は、返品条件・送料込みの価格・届く時期

通信販売の広告には、特定商取引法で表示が求められる事項がある。消費者庁の特定商取引法ガイドが挙げる表示事項には、販売価格(送料を含む)、代金の支払時期と方法、商品の引渡時期、そして返品に関する事項(返品の可否、返品の期間などの条件、返品の送料負担の有無)が含まれる。返品に関する事項は、広告で省略できない項目に入っている。

ラーメン店の自社サイトでも、通販モールに出店している店のページでも、通信販売である以上この表示が対象になる。お取り寄せラーメンを買う側から見ると、商品写真やセット内容の説明とは別に、ページ下部や「特定商取引法に基づく表記」のリンク先に書かれた返品・送料・引渡時期の欄を読むことが、注文前の作業になる。

表示事項 注文前に確かめること
販売価格(送料を含む) 商品代金とは別に送料がいくらかかるか、クール便の料金が含まれているか
代金の支払時期・方法 前払いか後払いか、使える支払方法
商品の引渡時期 注文から発送・到着までの日数、日時指定ができるか
返品に関する事項 返品の可否、返品できる期間などの条件、返品の送料をどちらが負担するか

返品は店の特約表示で決まり、表示がなければ8日以内

返品のルールは特定商取引法第15条の3にある。消費者庁のガイドの記載では、商品の引渡しを受けた日から数えて8日以内であれば、購入者は契約の申込みの撤回や解除ができ、購入者の送料負担で返品ができる。ただし、事業者が広告であらかじめこの撤回や解除について特約を表示していた場合は、その特約による。

つまり、返品できるかどうかは店の表示次第である。「返品不可」「到着後○日以内に連絡があった場合のみ交換」といった特約が書かれていればそれに従い、何も書かれていなければ8日以内・購入者の送料負担での返品が可能になる。消費者庁のこのページには、食品や冷凍食品について個別の記述はない。冷凍スープや生麺だから返品できない、と最初から決めつけず、注文する店の表示を読んでおく。

買う側が確認したい点
返品の可否・期間・送料負担は、店が広告に表示しなければならない項目。特約が表示されていればその内容が優先され、表示がなければ受け取りから8日以内に購入者の送料負担で返品できる。注文前に、販売ページと「特定商取引法に基づく表記」の両方で返品の欄を確かめておく。

送料は店の表示で確かめる、クール便はオプション料金が加わる

冷凍や冷蔵のラーメンは、温度管理のある配送で届く。配送会社の一例として、ヤマト運輸のクール宅急便は冷蔵タイプを0〜10℃、冷凍タイプを−15℃以下に設定した機材で運び、宅急便の料金にオプション料金(税込)を加えた額になる。オプション料金は荷物のサイズで次のように決まっている。

サイズ クール宅急便のオプション料金(税込)
60サイズ 275円
80サイズ 330円
100サイズ 440円
120サイズ 715円

この表はヤマト運輸のクール宅急便の例で、土台になる宅急便の届出運賃・料金は2025年10月1日に改定されている。ラーメン店がどの配送会社を使うかは店によって違い、ヤマト運輸以外で送る店もある。購入者が払う送料は、各店が販売ページに表示した金額が正しい額である。セットを複数頼むと箱のサイズが変わることもあるので、注文個数を変えたときの送料も表示で確かめておく。

ラーメン通販サイトの宅麺.comについては、送料と保存の詳細を冷凍ラーメン通販の比較記事でまとめている。

届いたら−18℃以下で保存し、家庭の冷凍庫では2〜3か月で使い切る

冷凍のスープや麺の保存温度には、法の基準と業界団体の推奨の2つがある。日本冷凍食品協会のQ&Aによると、食品衛生法で定める冷凍食品の保存基準は−15℃以下で、協会は品質を保つために−18℃以下での保存を勧めている。クール宅急便の冷凍タイプが−15℃以下で運ばれるのは、この法の基準と同じ温度である。

家庭の冷凍庫は扉の開け閉めが多く、温度が変わりやすい。協会のQ&Aは、家庭で保存する冷凍食品は2〜3か月で使い切るよう呼びかけている。商品に記載された期限が先の日付であっても、家の冷凍庫に入れてからの期間はこの目安で考える。

もう一つの注意は再凍結である。協会は、解けてしまった冷凍食品を家庭の冷凍室で凍らせ直すことを避けるよう注意している。受け取りが遅れてスープが解けていた場合や、使う分だけ出したつもりで全部解凍してしまった場合も、冷凍庫に戻さずに早めに調理する。

  • 保存温度:−18℃以下(法の基準は−15℃以下)
  • 家庭の冷凍庫での期間:2〜3か月で使い切る
  • 解けたもの:再凍結しない
  • 商品ごとの期限と保存方法:パッケージと販売ページの表示に従う

冷凍ラーメンの味や家での保存全般は家で食べる冷凍ラーメンの記事で扱っている。

自社サイト・通販モール・ふるさと納税・SNS予約で確かめる点

同じ店の商品でも、買う窓口によって読むべき表示の場所が変わる。窓口ごとに、注文前に確かめる点を並べる。

買う窓口 買う側が確かめる点
店の自社サイト 「特定商取引法に基づく表記」のページで、返品の可否・条件、送料、引渡時期を読む
通販モール モール全体ではなく、出店している店ごとのページで返品・送料・発送時期の表示を読む
ふるさと納税 返礼品として届くため、届く時期と保存方法を返礼品ページで確かめる(詳しくはふるさと納税のラーメンの記事)
SNSでの予約 投稿の案内だけで決めず、実際に注文・支払いをするページで返品・送料・届く時期の表示を確かめる

Yahoo!ショッピングでお取り寄せラーメンを見る

※本項には広告リンクを含みます

店側に必要な営業許可と届出の種類

買う側が細かく知る必要はないが、店がスープや麺を製造して通信販売するには、店内で一杯を出すのとは別の手続きが関わる場合がある。2021年6月1日に施行された改正食品衛生法で、営業許可の業種は34業種から32業種に再編された。栃木県などの自治体の案内では、許可業種に「飲食店営業」のほか「麺類製造業」「そうざい製造業(そうざい半製品を含む)」「複合型そうざい製造業」があり、届出業種に「通信販売・訪問販売による販売業」がある。

どの許可が必要になるかは、何をどう製造するかで変わる。飲食店営業の許可で足りるのか、製造業の許可が別に要るのかは自治体の案内ページだけでは判断できず、製造の内容に応じて管轄の保健所に確認する事柄である。

日持ち、送料、返品、受け取り、ふるさと納税のQ&A

お取り寄せラーメンはどのくらい日持ちしますか。

期限は商品ごとに違うので、パッケージと販売ページの表示に従う。冷凍品を家庭の冷凍庫で保存する場合、日本冷凍食品協会は扉の開閉による温度変化を理由に2〜3か月で使い切るよう呼びかけている。保存温度は−18℃以下が協会の推奨である。

送料はどれくらいかかりますか。

送料は店ごとに違い、各店の販売ページに表示された額が正しい。配送会社の例では、ヤマト運輸のクール宅急便は宅急便の料金に税込のオプション料金が加わり、60サイズで275円、80サイズで330円、100サイズで440円、120サイズで715円である。

冷凍のラーメンは返品できますか。

店の表示による。店が広告に返品の特約を表示していればその特約に従う。特約の表示がなければ、特定商取引法により受け取りから8日以内は購入者の送料負担で返品できる。消費者庁のガイドに食品だけの例外の記述はないので、注文前に店の返品の欄を読んでおく。

受け取りが遅れて解けかけていたら、冷凍し直してよいですか。

日本冷凍食品協会は、解けた冷凍食品を家庭の冷凍室で再凍結することを避けるよう注意している。解けたものは冷凍庫に戻さず、早めに調理する。受け取りの日時を確実にするため、注文時に店の引渡時期の表示と日時指定の可否を確かめておく。

ふるさと納税でもラーメンを取り寄せられますか。

ふるさと納税の返礼品として届くラーメンについては、ふるさと納税のラーメンの記事で扱っている。返礼品の場合も、届く時期と保存方法は返礼品ページの表示で確かめる。

注文前は返品・送料の表示、届いた後は温度と期間

お取り寄せラーメンで買う側が確かめることは、注文前と到着後に分かれる。注文前は、販売ページと「特定商取引法に基づく表記」で返品の可否と条件、送料を含む価格、届く時期を読む。返品は店の特約表示が優先し、表示がなければ8日以内に購入者の送料負担で返品できる。到着後は−18℃以下で保存し、家庭の冷凍庫では2〜3か月で使い切り、解けたものは再凍結しない。

出典(確認日 2026-10-27)

  • 消費者庁 特定商取引法ガイド「通信販売」 https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/mailorder/ (広告の表示事項、返品に関する事項が省略不可であること、法第15条の3の8日以内の返品と特約の扱い)
  • ヤマト運輸「クール宅急便」 https://www.kuronekoyamato.co.jp/ytc/customer/send/services/cool/ (冷蔵0〜10℃・冷凍−15℃以下の温度帯、サイズ別オプション料金、2025年10月1日の運賃・料金改定)
  • 日本冷凍食品協会「冷凍食品Q&A 2023」 https://www.reishokukyo.or.jp/wp-content/uploads/2023/02/reishoku_pa2023.pdf (保存基準−15℃以下と推奨−18℃以下、家庭で2〜3か月で使い切る目安、再凍結を避ける注意)
  • 栃木県「食品衛生法改正 営業許可・届出」 https://www.pref.tochigi.lg.jp/e07/shokuhin-eisei/shokuhineiseihou_kaisei_5.html ほか和歌山県・江東区の同種ページ (2021年6月1日施行の許可業種の再編、麺類製造業・そうざい製造業などの許可業種、通信販売の届出業種)

調味料の単品販売や袋麺など、家で味わうほかの方法

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